デジタルマイクロスコープを使った溶接部検査の必要性とは?検査方法も併せて解説

溶接は金属同士を固く接合する方法として、広く用いられています。溶接部の不具合は製品の破損につながります。製品によっては接合不良が人命に関わることもあるため、不具合の原因究明には迅速かつ詳細な検査が欠かせません。そのため溶接部の検査にデジタルマイクロスコープが使われることも多くなりました。本記事ではデジタルマイクロスコープを使った溶接部検査の必要性と、デジタルマイクロスコープで確認できる欠陥の種類、検査方法を解説します。

デジタルマイクロスコープを使った溶接部検査の必要性

溶接は気密性の高い接合方法として、一般的な金属製品をはじめ自動車、航空機、各種プラントなど耐久性と安全性を必要とするさまざまなものに利用されています。空気中の放電現象を利用するアーク溶接や高出力レーザーを使うレーザー溶接など、溶接の種類もいくつかあり、用途や母材によって最適なものが選択されます。強固な接合を可能としますが、長期間の使用や応力、腐食などによる老朽化は免れません。

そこで近年では溶接部の不具合を解析するために、デジタルマイクロスコープが使われています。従来の顕微鏡検査ではピントの合わせづらさなどにより正確な判断が難しく、人によって結果にバラツキが出ることもありました。しかし高い解像度で金属組織の境界も鮮明に映し出してくれるデジタルマイクロスコープなら、そうした心配もありません。

特に安全性が関わる製品では検査の正確性は重要です。不良箇所の発見に欠かせない画像の鮮明さと検査の正確性を実現するために、デジタルマイクロスコープでの溶接部検査が持つ役割は大きいといえます。

デジタルマイクロスコープで検査できる溶接部の欠陥

溶接強度に関わる溶接部の欠陥に、溶接の溶け込みと融合があります。デジタルマイクロスコープを使った検査で確認できる、この2つの溶接欠陥について解説します。

溶け込み不良

溶接の溶け込み不良とは、規定の位置まで溶接金属が溶け込まず、母材に隙間ができる状態を指します。設計された深さまで溶け込みがないと、十分な強度を保持できず脆性破壊を引き起こす原因になりかねません。主な原因は入熱不足ですが、溶接したい部分に的確に熱源が当たっていない、溶接速度が適切でないなどさまざまな要因により起こります。

もちろん長年の使用による、劣化も大きな要因です。長期利用を前提とする各種プラントや、溶け込み不良が重大事故に直結する自動車や航空機、鉄道、船舶などでは、特に細かな解析、確認が必要とされます。

融合不良

融合不良は溶接の境界面が十分に溶け合っていない状態を指します。溶け込み不良と融合不良はどちらも十分に溶接できていない状態を示す欠陥のため、同様のものに捉えられることもありますが、この2つは明確に別の欠陥です。

溶接はアークやレーザーなどの熱によって母材や接着金属を溶かして混ぜ合わせ、冷却して固定する手法です。接着材などで接合される場合とは異なり、溶接部で金属同士が融合し一つの金属になっていなければいけません。さらに厳密にいえば、このとき母材AとBの溶接部は同じ原子構造にあります。つまり融合不良とは、溶接の境界面が同じ金属といえる状態まで十分に溶け合っていない状態ともいえるでしょう。融合不良が起こると接続部に隙間ができ、脆性破壊の原因になります。

デジタルマイクロスコープを使った溶接部の検査方法

デジタルマイクロスコープを使えば溶接部の溶け込みを詳細に観察できます。ここではデジタルマイクロスコープを使った溶け込みの検査方法を2つ紹介します。

検体の一部を切り出して観察する

デジタルマイクロスコープでの直接的な観察が難しい大型の対象物や、溶接不良が内部層で発生している場合、外観検査では正確に分析できません。こうした対象物の観察で用いられるのが、検体の一部を切り出して観察する方法です。不具合のあった溶接部を切り出し、樹脂埋めしてデジタルマイクロスコープで観察します。これにより、内部層や溶け込みの断面まで詳細に観察できます。

検体を転写して観察する

そもそも検体の切り出しが難しい装置や機器、大型プラントなどの観察には、SUMP法(スンプ法)と呼ばれる観察面を転写フィルムに映し取る方法が用いられます。SUMP法は組織判定や劣化状況、微細なクラックや割れの原因などさまざまな分析を可能にします。SUMP法による顕微鏡検査には熟練を要しますが、デジタルマイクロスコープなら高解像度の画像が得られる上、三次元での解析が可能なため、経験に関係なく正確な観察、測定が可能です。

まとめ

溶接部の不具合は重大事故につながることもあるため、迅速で正確な検査が不可欠です。デジタルマイクロスコープは従来の顕微鏡では時間を必要とした精密な検査を、鮮明な画像とさまざまな分析方法、照明技術などにより容易にします。

アクティブウェーブでは、業界最高水準の優れた光学特性を持つデジタルマイクロスコープを提供しています。純国産のズームレンズは、ディストーションを理論上極限まで低減し、高い解像度を実現。 最新モデルのMSX-1000は豊富なオプションと柔軟なカスタマイズ性に加え、業界随一のコストパフォーマンスを実現しています。最大500万画素の高解像度カメラと、2D・3D計測機能で、微細な不具合も見逃さない詳細な観察が可能です。

溶接不良の正確な観察を実現するデジタルマイクロスコープを検討しているなら、ぜひアクティブウェーブにご相談ください。

同等性能で半額以下
業界屈指の高パフォーマンス
お問い合わせはこちら

関連記事

特集記事

TOP
お見積り 無料デモ カタログ