暗視野観察とはずばり何?明視野観察との違いからメリット・デメリットまで解説

暗視野観察とは、暗い視野を作り、反射光や散乱光のみを利用する観察方法です。透明なガラスやごく小さな微生物の観察に向いていますが、明視野観察との違いがよく分からないという方もいるかもしれません。

本記事では、暗視野観察とは何か紐解いていきます。また暗視野観察のメリット・デメリットやポイントなども解説します。

暗視野観察とは?

顕微鏡を用いて行う暗視野観察とは、その名の通り、暗い視野の中で観察する方法です。オーストリアの化学者であるリヒャルト・ジグモンディによって、20世紀初頭に発明されました。サンプル(被写体)に正面から光を当てず、サンプルから跳ね返ってきた散乱光や反射光といった、斜めからの光のみを利用するのが特徴です。

暗視野観察では、染色などの前工程が必要ありません。そのため顕微鏡で見える限界を超えた、極めて小さな粒子や傷、細菌の観察に向いています。視野が暗いことから、サンプルが浮き上がるように光って見えるのです。

明視野観察との違いは、明るさと見え方

顕微鏡観察の方法は、大きく分けて暗視野観察と明視野観察の2つに分類されます。両者の大きな違いは、視野の明るさ(光の照射量)と見え方です。

暗視野観察は先述の通り、散乱光・反射光のみの暗い視野の中で行いますが、明視野観察は均一な光を照射した明るい視野の中で行います。そのため、顕微鏡でも確認が困難な小さな物体を捉えられるのが暗視野観察で、染色したサンプルを含むその他の一般的な物体の観察に向くのが明視野観察です。

なお明視野観察における光の当て方を工夫すれば、明視野観察と暗視野観察のちょうど中間の視野・見え方も作り出せます。

暗視野観察のポイント

暗視野観察を効率的に行うためには、直接光をきっちり遮ることがポイントです。いくら光の量を調節したとしても、散乱光や反射光ではない光が当たってしまうと、サンプルが反射して正しく観察できません。

対して、対物レンズの開口数より大きい角度の光を斜めから入れると、サンプルが光のように浮かび上がる、いわゆる暗視野効果が得られます。つまり、可能な限り暗い視野を作り出して、斜めからの光のみに絞ることがカギなのです。

暗視野観察に用いる機器

暗視野観察をするのに、特別な機器は必要ありません。明視野観察ができる顕微鏡のほとんどは、手軽に暗視野観察への切り替えが可能です。

スムーズな方法としては、お手持ちのコンデンサーを暗視野観察用のものに交換することです。暗視野観察用のコンデンサーは、使用する対物レンズの開口数より大きい照射光をサンプルに当てられるようになっています。

もしくは入射部分にリングが付いていて、必要に応じて光の量を絞れるタイプのコンデンサーでも構いません。ただし暗視野観察用ほどの開口数がなく、組み合わせられない対物レンズもあるため注意しましょう。

暗視野観察のメリット

正しい環境下で暗視野観察が行われると、サンプルのコントラストが上がって、キラキラと光って見えます。サンプルの視認性が上がることを含め、暗視野観察のメリットを2つチェックしてみましょう。

メリット1. 小さなサンプルを観察しやすい

暗視野観察では、明るい視野では反射して見えにくい、ガラス表面にできた傷やクレジットカードのICチップ、鉱物・化学物質の結晶なども観察できるのがメリットです。輪郭や境界を捉えるのに優れた照明のため、水生生物やケイ藻、細菌といった微生物の観察にも向いています。

メリット2. 観察にかかるコストを抑えられる

観察の前工程にかかる労力・コストをカットしつつ、暗視野効果を得られるのもメリットです。染色を必要としない暗視野観察は、環境さえ整えば行えます。そのため、染色に必要な薬液などのコストがかかりません。

暗視野顕微鏡のデメリット

小さなサンプルの観察に適していて、コスト面でもうれしい暗視野観察ですが、行う上での懸念点もあります。暗視野顕微鏡のデメリットを3つ確認しておきましょう。

デメリット1. サンプルへの照射量が多くなる

暗視野観察では、サンプルに照射する光が多くなってしまうことがデメリットの一つです。直接光を遮るぶん、浮かび上がらせるための多量の光が必要となります。

また長時間にわたる光の照射が好ましくないサンプルも少なくありません。サンプルの種類によって、暗視野観察をするかどうかを見極めましょう。

デメリット2. 光の当たり方にムラが出る

顕微鏡の設定不備によって、光の当たり方にバラツキが出るのもデメリットです。具体的には、暗視野観察用のコンデンサーに交換する際に位置合わせが適切でなかったり、焦点がズレていたりすると視野に不具合が生じます。

スライドの真ん中はぼやけてよく見えないのに、端の方には正しく光が当たってクリアに見えるといったことも珍しくありません。

デメリット3. 背景に色が付いて見える

暗視野観察のデメリット3つ目は、染色していないのに背景に色が付いて見えたり、灰色のような色が敷かれているように見えたりすることです。このような不具合はスライドの汚れや厚みのなさにより起こるため、多くの場合、スライドの再調整で解決するでしょう。

適切な顕微鏡を導入して、暗視野観察を行おう

直接光を遮り、斜めからの光のみでサンプルをくっきり浮かび上がらせるのが暗視野観察です。光の反射に邪魔されず、輪郭や境界もクリアに捉えられるため、背景が透明なガラスや照り返しやすい鉱物、ごく小さな微生物などの観察に適しています。

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