対象物を観察するために様々な光学機器が使用されます。デジタルマイクロスコープなら大きなモニターで情報共有できるといった特徴があり、レーザー顕微鏡なら高解像度で観察できるのが特徴です。このページではデジタルマイクロスコープとレーザー顕微鏡のそれぞれの特徴や違いについて紹介します。自社での「観察」にはどちらが向いているのか確認してみましょう。
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デジタルマイクロスコープとレーザー顕微鏡の特徴
デジタルマイクロスコープとは
デジタルマイクロスコープは、簡単にいうとデジタルカメラの機能も備わった顕微鏡のこと。通常の顕微鏡であれば接眼レンズの部分を覗き、直接観察します。一方、デジタルマイクロスコープでは観察したい対象物をモニターに投影して観察するという方法です。デジタルマイクロスコープは大きな画像でモニタリングできます。複数人で同時に観察でき、情報の共有が簡単なのがメリットです。さらにカラーで見える、動画記録も可能など、観察する上で多くの魅力があります。
レーザー顕微鏡とは
レーザー顕微鏡とは対象物に特定の波長の光線を照射することで、反射光を測定し像を映し出す顕微鏡のことです。レーザーの光は波長が揃っており、散乱した光を容易に除去できます。そのため、通常の光を通したときよりも鮮明なコントラストで像を映し出せるのです。また、コンフォーカル(共焦点)タイプのレーザー顕微鏡の場合は、合焦したときに最も輝度が高くなり、対象物の高さも把握できるといったメリットもあります。
デジタルマイクロスコープとレーザー顕微鏡の違い
大きい対象物の観察しやすさが違う
対象物の大きさによって、向いている機材が異なります。基本的にレーザー顕微鏡は、レンズ・カメラの部分がスタンドに組み込まれているケースが多く、その場合はスタンドに収まらない対象物は観察できません。また、障害物が邪魔をしてピントが合わないことも。あまりにも大きな対象物を観察するのには、レーザー顕微鏡は不向きです。
一方、デジタルマイクロスコープであればスタンドがフレキシブルな構造になっているため、基本的に大きな対象物も観察できます。大きな対象物を観察したい場合には、デジタルマイクロスコープの方がおすすめです。
表現する色味が違う
観察する対象物によっては、色味の違いを詳しく見たい場合もあるでしょう。製品によって異なるものの、デジタルマイクロスコープの方が色味の詳細な観察も向いています。デジタルマイクロスコープの中には人が視覚で得た情報と同じ色味を表現できるものがあり、鉱物の色やフラックスの変色、粒子の異物判定など、さまざまな色の情報を識別可能。もちろんレーザー顕微鏡の中にもカラーで映し出すものはあるのですが、デジタルマイクロスコープよりも色味の判断は難しいのが一般的です。
それぞれの用途にあったものを選ぼう
デジタルマイクロスコープとレーザー顕微鏡は、どちらも対象物を観察するのに便利な製品です。ただ、それぞれに得意とする対象物が異なり、向いている検査も違います。そのため用途に合った検査機器を選ぶのが大切です。
例えば、デジタルマイクロスコープであれば、大きな対象物やカラーで観察したいときや、大人数でモニタリングしたい場合に最適でしょう。一方、レーザー顕微鏡は、接眼レンズでじっくりと対象物を観察したいケースに向いています。
より確実に観察するために、それぞれの向いた用途をしっかり押さえておきましょう。