デジタル顕微鏡の選び方は?用途別のおすすめ倍率も紹介

デジタル顕微鏡の選び方には、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえることで、使い勝手が良く、スムーズに観察を進められる製品を選択できるでしょう。

そこで本記事では、デジタル顕微鏡を選ぶ際のポイントを詳しく解説していきます。また使用用途に応じたおすすめの倍率も紹介するので、デジタル顕微鏡を購入する際にぜひ参考にしてみてください。

デジタル顕微鏡とは

デジタル顕微鏡は「デジタルマイクロスコープ」とも呼ばれる、カメラモニターを通して対象物を観察できる顕微鏡です。従来の光学顕微鏡とは異なり、接眼レンズを覗き込む必要がありません。

またピント調整が容易なことも、デジタル顕微鏡の特徴です。光学顕微鏡では、接眼レンズを覗きながらピント調整を行う必要がありますが、デジタル顕微鏡であればピントの自動調整機能が搭載されたモデルもあるため、初心者でも簡単に操作できます。

さらにデジタル顕微鏡は低倍率の1倍から5,000倍以上の高倍率まで、幅広い倍率に対応しているため、さまざまな大きさの対象物を目的に応じた倍率で観察することが可能です。

デジタル顕微鏡の選び方のポイント

デジタル顕微鏡には、複数の種類が存在します。適切な顕微鏡を選ばないと、対象物の観察がスムーズに進まないかもしれません。

以下では、デジタル顕微鏡の選び方のポイントについて詳しく解説します。

倍率と画素数

デジタル顕微鏡の倍率と画素数は、観察する対象物に応じて選びましょう。大きな対象物を観察する場合、高倍率の顕微鏡を選ぶ必要がないかもしれません。後述する用途別の倍率の選び方を参考に、オーバースペックにならない物を選択しましょう。

また対象物の細部まで観察したい場合は、画素数が高いものがおすすめです。デジタル顕微鏡はモニターを通して観察するため、購入の際は画素数についても事前に確認しておきましょう。

モニターのタイプ

デジタル顕微鏡には、本体にモニターが搭載されているタイプと、パソコンやスマートフォンに接続して使用するモニターが搭載されていないタイプがあります。

モニターが搭載されているタイプは、接続などの手間がかからず、購入してからすぐに使えます。ただしこのタイプのモニターは比較的価格が高く、サイズが大きな製品もあるため、予算や持ち運びの頻度などを考慮して検討しましょう。

一方、本体にモニターが搭載されていないタイプは、スマートフォンで手軽に見ることができたり、大きな外付けモニターで観察できたりと汎用的に使用できます。さまざまな用途で使用したい場合に便利です。しかしモニターの設定や専用アプリ・ソフトウェアのダウンロードが必要なため、使用前に多少の手間はかかります。

給電方法

デジタル顕微鏡の給電方法は、USB給電式とバッテリー式の2種類です。

USB給電式は、パソコンなどに接続して給電します。屋内で長時間観察する際は、充電が切れる心配がないUSB給電式がおすすめです。

また屋外でも使用する場合は、バッテリー式を選びましょう。乾電池を用意するかバッテリーを充電しておけば、場所を問わず作業ができます。

オプション機能

デジタル顕微鏡の中には、作業効率を向上させるためのオプション機能が備わっているものがあります。

例えば、撮影機能もその一つです。モニターに映し出された映像を写真や動画として記録できるため、観察結果の資料作りに非常に役立ちます。またSDカード対応の顕微鏡であれば、撮影した画像や動画を簡単に共有できます。

さらにスマートフォンやタブレットとデータをやり取りしたい場合は、Wi-Fi接続に対応した顕微鏡がおすすめです。無線でデータを転送できるため、スムーズな情報共有が可能になります。

加えて、ピントや明るさを自動で調整してくれる機能も注目すべき点です。この機能があれば、観察者の負担が大幅に軽減されます。特に長時間の観察が必要な場合や、複雑な対象物を扱う際に効果を発揮するでしょう。

デジタル顕微鏡における倍率の計算方法

デジタル顕微鏡の倍率は、次の計算式で決まります。

デジタル顕微鏡の倍率=モニター倍率(モニターのインチ数×16mm÷撮像素子サイズ)×光学倍率

デジタル顕微鏡は、モニターに観察対象を映し出せることが特徴です。モニターのインチ数が大きくなるほど、画像は大きくなります。しかしカメラで撮影した画像の情報量が多くなければ、モニターで拡大しても細部まで観察できません。

デジタル顕微鏡の倍率は、モニターの大きさとカメラが撮影できる情報量、さらに光学倍率(カメラに搭載されている対物レンズの倍率)により決定されます。

デジタル顕微鏡の用途別のおすすめ倍率

デジタル顕微鏡は、何を観察するのか、どの程度細かく観察したいかにより適切な倍率が異なります。デジタル顕微鏡の使用用途に応じて倍率を選びましょう。

趣味で楽しむなら50〜200倍

趣味や子どもの自由研究で昆虫やプランクトンなどを観察する場合、50〜200倍が目安です。昆虫の構造を観察するには50倍もあれば十分で、ミジンコやプランクトンなどの微生物は、100倍程度の倍率で観察できます。さらに200倍の倍率なら、花粉の構造まで詳細に見えるでしょう。

工業用なら100〜1,000倍

工業用のデジタル顕微鏡には、100〜1,000倍程度の倍率が必要です。工業用のデジタル顕微鏡ははんだづけや部品のチェック、コンタミネーションの調査など、製造や品質管理に使用されています。モニターを見ながら作業しやすい構造になっていたり、照明が搭載されていたりと、工業用に特化したデジタル顕微鏡も多く存在します。

工業用に使用する場合は業務効率を落とさないために、倍率の範囲が広いデジタル顕微鏡を選びましょう。

研究に使うなら観察対象に合わせて選択

研究目的でデジタル顕微鏡を使用する場合は、観察対象に合わせて倍率を選択しましょう。

肉眼でも存在が確認できる生物には100倍、目視できない微生物には200倍、細胞の形状を判別するレベルになると400倍程度の倍率が必要です。そして、800〜1,500倍程度の倍率があれば、細胞の内部構造や染色体まで観察できるでしょう。

適切な倍率でなければ対象物を十分に観察できないため、研究目的や使用用途を明確にしてから、倍率を検討しましょう。

選び方のポイントを押さえて適切なデジタル顕微鏡を選択しよう

デジタル顕微鏡の選び方のポイントの中でも、倍率の選択は特に重要です。何を観察するのか、どの程度細かく観察したいかにより適切な倍率は異なります。そのため、デジタル顕微鏡を購入する際は、使用目的を明確にした上で、その目的に適した倍率のものを選択しましょう。

アクティブウェーブでは、高性能かつコストパフォーマンスの高いデジタル顕微鏡を取り扱っています。価格を抑えたエントリー仕様から、工業用、研究用に適したハイスペックな仕様まで用途に合わせて選択可能です。デジタル顕微鏡を購入する際は、アクティブウェーブの製品をぜひご検討ください。

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