
デジタルマイクロスコープの用語集
GLOSSARY
製品用語
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テレセントリックレンズ
レンズ光軸に対し主光線が平行になるレンズになり、焦点の手前と奥で画像の歪みが生じず、像の大きさが変わらない特性があります。広い視野を確保した低倍率時も鮮明な観察と高精度計測が可能なレンズです。
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レボズームレンズ
1本のズームレンズ鏡筒に対物レンズが3本ついたレボルバー式レンズです。観察倍率域が20~2500倍、20~5000倍の2種類用意しており、暗視野照明、明視野照明、混合照明と様々な対象物に最適な照明を微調整できる機構を有した万能レンズです。
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Cマウントレンズ
光学機器で広く使われているCマウント規格(内径25.4mm、ピッチ0.794mm、フランジバック17.526mm)のCCDカメラ、CMOSカメラに装着可能なスクリューマウントレンズです。ハイスピードカメラと接続してスローモーションで拡大観察したり、小型カメラと接続して装置組み込みする際に有効なレンズです。
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拡散照明
指向性の強い照明を乱反射させることで、対象物全体に光を均一に照射すること。それによって、明るすぎる箇所は明るさを抑え、暗い箇所は明かるくなります。ハレーションが起きやすい、はんだや金属品などの観察シーンに有効です。
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可変照明
対象物に対し上方向から照射する落射照明から対象物表面の凹凸が強調される真横からの照明まで照明角度を任意に調整できる照明のこと。表面の凹凸を強調したい観察シーンや繊維・粒子の他、反射の強い対象物にも有効です。
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同軸落射照明(明視野照明)
照明を対象物表面に垂直な方向から照射し、正反射させる照明のことです。ICチップ、フラットな金属表面、鏡面、透明なガラスやフィルムなどフラットな対象物表面の観察に有効です。また、金属組織の観察も可能です。
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偏光照明
2枚の偏光板(ポラライザーとアナライザー)で、光の特定の波長のみを通過させることで、対象物そのものの偏光特性を観察できます。偏光特性のある対象物(鉱物、金属組織、生でんぷん、セラミック複合材)、肌のシミの観察シーンに有効です。
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画像連結
XY方向に視野を貼り合わせて、高解像度広視野な画像を作成するアプリケーションです。電動XYステージが自動で移動しながら貼り合わせを行います。さらに深度合成との組合せもできるので、広視野3Dイメージ作成も対応可能です。
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粗さ計測
金属材料を加工して機械部品を製作するとき、表面には大きなうねりと細かい凹凸があり、細かい凹凸のこと。手で触った際に、ツルツル、ザラザラと感じるものを数値化したもの。
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2値化
デジタルカメラ、コンピュータの画像などにおける濃淡の変化度合いを階調と言い、輝度やRGB値にしきい値を設定して、対象物画像の階調を白と黒の2色のみに変換する画像処理のことです。
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Excel転送
撮影画像、計測した画像や計測結果リスト、撮影情報をExcelに出力する機能です。フォーマットが複数から選択できるので、ユーザーのレポート作成をサポートし、ユーザーごとにフォーマットを作成することも可能です。3D計測時は3D画像や計測結果リスト、プロファイルグラフが出力できます。
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コンタミ検査
部品の洗浄検査、IC基板上の異物検査、ろ過フィルタの残留物検査など、製造プロセスで意図せず混入した異物(コンタミネーション)の検査のこと。製品の品質や信頼性に重大な影響を及ぼすことから、近年重要度が高まっています。
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校正
計器又は測定系の示す値、若しくは実量器又は標準物質の表す値と、標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業のこと。デジタルマイクロスコープの校正では、レンズの各倍率毎にガラススケールのメモリを映し出し、メモリ間の数値を登録します。ガラススケールに校正証明書を発行することが可能です。
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ホワイトバランス
デジタルカメラやビデオカメラが搭載する色調補正の機能で、光源によって異なる分光特性での白色を的確な白さに映せるよう色調を補正すること。
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HDR
High Dynamic Rangeの略語で、ハレーションにより白く飛んでしまった箇所や光がうまく当たらず黑つぶれしている箇所を複数の画像情報から最適な露出に調整し、より自然でリアルなダイナミックレンジの広い描写が可能になります。
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最適化
ライブ映像を自動的に認識し、コントラスト、彩度、明るさ、エッジなど設定情報を最適値に調整する機能です。観察するポイントを移動した際、観察する対象物を変えた時でも、ワンクリックで鮮明な映像で観察・撮影することが可能になる機能です。
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明るさ補正
ライブ映像の暗いエリア、明るいエリアを均一の明るさに補正する機能です。明るさ補正はライブ映像に対して、リアルタイムで処理し、かつ明るさのムラを除去することができ、2値化処理が簡単に行うことが可能です。
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撮影設定再現機能
保存した画像から撮影時のカメラ設定やレンズ倍率をワンクリックで読み出し、簡単に再現する機能です。過去に撮影した対象物と同系統の対象物を撮影する際、カメラ設定の調整の手間なく簡単に、かつ誰でも同じ撮影条件で観察が可能になる機能です。
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ガイドマップ機能
表示中の画像をマップとして取り込む機能です。電動XYステージと組み合わせることでXYステージと画像の位置情報が連動し、高倍率で視野が狭くなった際に観察ポイントがmap上で把握でき、map上のクリックしたポイントへXYステージが移動することが可能な機能です。
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ライブフォーカス
画面内のピントが異なる箇所を合成し、全てにピントが合った画像を瞬時に作成する機能です。激しい凹凸のある対象物表面でも、ライブフォーカスボタンをクリック、若しくは画面上をダブルクリックするだけで、全てにピントが合った画像で観察・撮影が出来ます。
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オートフォーカス
ライブフォーカスが面でピントを合わせて深度合成画像を作成するのに対し、画面の中心点、もしくはクリックした位置などの点でピントを自動で合わせる機能です。観察したい、ピントを合わせたい場所を常にフォーカスすることができます。
照明の種類
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落射照明
レンズ側から対象物に照明を照射する照明方式です。光を透過しない対象物(電子基板、金属断面サンプル、金属・樹脂成形品、厚みのあるモノ)の観察に対して、有効です。
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透過照明
レンズの反対側から対象物に照明を照射する照明方式です。光を透過する対象物(液中粒子、透明フィルム内の気泡・異物)の観察や、対象物の形状輪郭を観察する際(投影機のような使い方)に有効です。
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偏光照明光
光が偏光フィルタおよびレンズを通り照射し、さらに映像に偏光フィルタをかける照射法。鉱物・結晶などから動物・植物体で復屈折率をもつ標本の観察に適し、その度合いも干渉色によるカラーコントラストとして観察できる同軸落射照明型の偏光観察。
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偏射照明光
光がレンズの任意の光路を通り、垂直に1方向性のある光を照射する照明法。サンプルに対して明暗と凹凸をさらに強調し、画像に方向性が生じる。また組織や境界などを浮きたたせ、映像を立体的に見せる効果のある照明方法。
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明視野照明
対物レンズを通して垂直に照明し試料を観察するための照明方法
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同軸落射照明光
光がレンズを通り、垂直に照射する照明法。平面に微細な凹凸や模様のあるサンプルに対して明暗をつけ、観察画像を立体的に見せる効果のある照明方法。
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ノマルスキー微分干渉観察
水晶のような復屈折性結晶をビームスプリッターとしてシアリング(横ずらし)量を対物レンズの分解能以下にした偏光2光束シアリング干渉照明法。画像のコントラストをさらに上げ、また画像が立体的に観察できる特長を持った照明方法。
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側射照明光
光がレンズのまわり360°から照射する照明法。光の吸収性の多いサンプルなどに対し、凹凸が観察され、観察映像を立体的に見せる効果のある照明方法。
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ケーラー照明
照明系の視野絞りの像を試料面に作り、光源又は明るさ絞りの像を対物レンズの像焦点に作り、二つの絞りが独立に働くように構成された顕微鏡の照明方式をいいます。
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暗視野照明
対物レンズの外側から試料を照明し(光軸に対して傾いた光線で試料を照明する)傷のない平らな部分は暗黒で凹凸や傷のある部分のみが明るく輝かせて観察するための照明方法。
顕微鏡の種類
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デジタルマイクロスコープ
CMOSカメラ、レンズ、スタンドを組み合わせた拡大観察システムです。モニタで拡大観察画像を観察することから、複数人で観察できます。また、作動距離が長い点やハンディ観察など汎用性が高い観察ができます。
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レーザー顕微鏡
レーザー光を対象物に照射し、その反射した光を検出することで観察する顕微鏡です。可視光線よりも波長の短いレーザー光を使うことで、より優れた分解能で観察することができます。一般的に取得する画像は白黒になります。
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電子顕微鏡
電子線で対象物をスキャニングし、観察する顕微鏡です。電子線の持つ波長は可視光線の波長と比べ短いので、非常に高い分解能を有し、原子レベルの観察も可能です。観察時に前処理工程や真空引きの工程が必要です。また一般的に取得する画像は白黒になります。
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光学顕微鏡
可視光線を利用した顕微鏡です。開発されてから400年以上経過しており、顕微鏡の中では一番歴史が古く、実体顕微鏡、生物顕微鏡、金属顕微鏡、偏光顕微鏡、位相差顕微鏡など、用途に応じた様々な種類の顕微鏡が存在します。
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正立顕微鏡
レンズが対象物の上にあるタイプで、医療、生物、工業など様々な分野で現在最も多く使われている顕微鏡です。
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倒立顕微鏡
レンズが対象物の下にあるタイプで、対象物を下側から観察する構造の顕微鏡になります。医学・生物分野ではシャーレを下から観察する際に、工業分野では金属研磨面を簡単に水平出しをして観察する際に活用されています。ハイロックスでも倒立顕微鏡システムを製作する特注品実績が多数あります。
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実体顕微鏡
被写体をそのままの状態で2~30倍程度の低倍率で観察する用途が多い顕微鏡です。顕微鏡観察を行いながら作業する場合などにも使われるので、作動距離が長いタイプが多いです。
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金属顕微鏡
金属のフラットな表面や研磨面にある金属組織をみたり、電子部品などの不透明な試料を観察するのに適した顕微鏡で、同軸落射照明で観察する光学顕微鏡の種類です。
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生物顕微鏡
生体組織の薄切切片や細胞、細菌など光を透過する物体を観察するのに適した顕微鏡です。レンズの反対側から対象物に照明を照射して観察する透過照明方式のタイプが多いです。
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微分干渉顕微鏡
光源から得られる偏光を二つに分割し、対象物内の屈折率差や経路長に応じて生ずる2偏光間の位相差をコントラストに変えて観察する顕微鏡で、位相差顕微鏡と同様に、染色せずに、生きたままの細胞を観察できます。
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位相差顕微鏡
無色透明な対象物(細胞、細胞膜、微生物)の厚さの違いによって透過光に生ずる位相差を、位相差版というフィルターを使ってコントラストに変換して観察する顕微鏡です。染色せずに、生きたままの細胞を観察できます。
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走査型電子顕微鏡
試料表面を走査し、試料の画像を形成する二次電子を排出するため、高エネルギーに加速し、試料面に集束する電子ビームを利用した電子顕微鏡。
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走査型超音波顕微鏡
レーザー走査超音波顕微鏡とも呼ばれ、表面を貫通させるため高周波の超音波を用いた装置。検出器として走査レーザーを用い、テレビモニター上に欠陥情報を伝える。
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走査型透過式電子顕微鏡
薄膜のような透過性試料を検討し、走査するため縮小された電子プローブを用いた電子顕微鏡。
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走査型トンネル顕微鏡
材料の表面にある個々の原子の位置を検出、測定することができる高解像力の結像装置。非常に微細な導電プローブを試料面の上、10~20Aの距離に置く。走査中、バイアス電圧がプローブと表面との間に印加され、オーバーラップした電子の雲と、プローブと試料との間の電位隔壁間を掘り進む電子を創成していく。プローブチップは、圧電式トランスデューサーによって試料からある一定の距離に保たれていて、三次元の地形的な像を生み出す。量子力学的なトンネル電流によるトンネル効果を利用していて、半導体や金属の表面構造の解析やウィルス、DNA(デオキシリボ核酸)の観察にも応用されてきている特殊な顕微鏡。
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走査プローブ顕微鏡
原子間力顕微鏡、磁界力顕微鏡、近視野(近接場)走査型光学顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡などがある。
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原子間力顕微鏡
試料の表面を量的な三次元像として見る顕微鏡の一型式。表面は自由に曲がるカンチレバーに装着された極端に鋭いチップによって走査される。チップ上の原子は、カンチレバーにふれを起こさせるもとになる試料の表面の原子と相互に作用する。このふれを監視し、像の生成に使う。
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位相差顕微鏡
集光器の下部焦点面内に環状の絞りを持ち、この環状のサブステージの絞りの像を丁度一杯にする対物レンズの上部焦点面内に四分の一波長だけ減衰し、吸収するリングを持った顕微鏡。透明物体を通過した直接光は、このリングに当たって光の強さが減少する。屈折率と厚さの変動によって透明物体内の位相の差から回折した光は、減衰リングに入らず、干渉顕微鏡式に直接光と干渉する。こうして、明るさに変化が見られた物体に対して、形成された像には位相の変化が生じる。
一般用語
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作動距離
レンズ(対物レンズ付きの場合は対物レンズ)先端から対象物のピントが合っている箇所までの距離のことです。
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被写界深度
ピントが合って観える対象物側の距離の範囲のことです。デジタルマイクロスコープは被写界深度が深い設計のレンズを使用しており、1視野でより多くの情報を取得できます。レンズ倍率が高くなるほど被写界深度は浅くなり、レンズ倍率が低くなるほど、被写界深度は深くなります。
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ハレーション
対象物の強い光が反射した部分が映像信号が飽和する(白くぼやける)現象のこと。金属や樹脂等の観察時に発生しやすい現象です。
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モアレ
干渉縞ともいい、規則正しい繰り返しの模様を複数重ね合わせた時に、それらの周期ずれにより視覚的に発生する現象のこと。デジタルマイクロスコープのカメラでは、画像が縦横に規則的に配列されているため、画素ピッチの1/2を超えるピッチの明暗模様を撮影すると発生します。
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分解能
顕微鏡では、見分けられる2点間の最小距離または視角のことで、光の波長、対物レンズの開口数、対象物と対物レンズの間の媒質屈折率、物体から対物レンズに入射する光線の光軸との角度によって表されます。デジタルマイクロスコープで表示される分解能は視野を視野方向のカメラ画素数で割ったものを分解能と言います。
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解像度
解像度(画面解像度)とは、コンピューター等のディスプレイに表示される総画素数のことです。
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画素数
イメージセンサ(撮像素子)に並んだ、光をデジタル信号に変える画素の数です。一般的にはその数が多いほど解像度が増し微細な描写が出来るが、画素数が多いほど単純に”画質が良い”とは言い切れません。同じ画素数のイメージセンサであるなら、ひとつひとつのセンサのサイズが大きいほうが高画質を得やすいです。
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フレームレート
動画において、通常1秒あたりの数値で表し、fps(frames per second)という単位で表します。通常の映画は24fpsと言われています。
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BMP
BMP(Microsoft Windows Bitmap Image)は画像形式のひとつです。Windowsの標準画像形式で、一般的に圧縮を行わず高画質ですがファイルサイズは大きくなります。
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TIFF
TIFF(Tagged Image File Format)は画像形式のひとつです。一般的に高画質ですがファイルサイズは大きくなります。
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JPEG
JPEG(Joint Photographic Experts Group)は画像形式のひとつです。一般的に非可逆圧縮(元に戻せない圧縮)画像で、EXIF情報(レンズ情報や撮影時の設定)も保存できます。保存したEXIF情報から撮影条件を再現できます。
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WMV
WMV(Windows Media Video)は動画形式のひとつです。Microsoft Windowsは標準で対応しており、高い圧縮率と画質を兼ね備えています。
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Cマウント
ネジ径
25.4mm(1インチ)
ネジピッチ
0.794mm(32山/1インチ)
フランジバック
17.526mm" -
CSマウント
ネジ径
25.4mm(1インチ)
ネジピッチ
0.794mm(32山/1インチ)
フランジバック
12.5mm -
TVモニター倍率
TVモニターでの総合倍率=対物レンズ倍率×TVモニター倍率
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被写界深度
カメラレンズをあるレンズセット位置に固定した時、ボケがなく、鮮明であると受け入れられるようなカメラから最も近い点と最も遠い点との間の距離、すなわち、レンズをある特定の距離に対して焦点を合わせた時、満足すべき鮮明度が得られる全体の距離。焦点深度。
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フロントフォーカス
レンズの最前部の頂点からそのレンズの前側焦点までの距離のこと。
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分解能
光学顕微鏡での分解能は、2点分解能をもって定義されます。
δ=#0.61×λ/NA#
λ:光の波長
NA:対物レンズの開口数 -
透過率
透過光の放射束又は光束Φtと入射光の放射束又は光束Φ1との比Φt/Φ1。一般に百分率(%)で表します。
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波長
光波の位相が2πrad異なる2点間の距離をいいます。
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バックフォーカス(後焦点距離)
レンズの最後部の頂点からそのレンズの後側焦点までの距離のこと。 -
発光ダイオード
二つの半導体の接触面(pn接合)付近での電子と正孔との再結合によって発生する光を利用する発光素子。略してLEDともいいます。
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被写界深度
カメラレンズをあるレンズセット位置に固定した時、ボケがなく、鮮明であると受け入れられるようなカメラから最も近い点と最も遠い点との間の距離、すなわち、レンズをある特定の距離に対して焦点を合わせた時、満足すべき鮮明度が得られる全体の距離。焦点深度。
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対物レンズ
顕微鏡などで、物体からの光を受け、最初、もしくは一時的に像を作る光学素子。カメラでは、対物レンズによって生じた像は最終像となり、顕微鏡で視覚的に用いる時は、対物レンズによって生じた像は接眼レンズによって拡大される。
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テレセントリック系
入射瞳、もしくは射出瞳のどちらかが無限遠に位置する光学系。開口絞りを像空間の後側焦点、もしくは物体空間の前側焦点に置くと、それぞれに対応して、すべての主光線は物体空間もしくは像空間で光軸に平行になる。したがって、物体面や像面の位置の誤差が撮影や測定される像の大きさの誤差に与える影響が少ないため、物体の寸法測定や倍率変動誤差の厳しい光学系に応用される。
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テレセントリック光学系
主光線が像焦点(又は物体焦点)を通るように配置した光学系。投影検査器用レンズその他に利用されます。
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石英ガラス[光学用の]
酸化けい素でできているガラス材料。紫外、可視、近赤外領域にわたって透過率が高いです。
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視度
接眼レンズから出る光線束が、収束又は発散する度合いをいいます。
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視野絞り
光学器械の視野を制限する絞りをいいます。
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視野数
対物レンズによって拡大された像を接眼レンズで観察した際に、観察できる像の直径をmmで表したものです。この数値は接眼レンズ、若しくは接眼レンズに使用するレチクルにより変化します。
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収差
光学系の結像の不完全さの結果として生じる性能的な誤差。理想像からの像の幾何光学的なずれで、これらのずれは設計上、加工上、あるいはその両者に起因する。色収差、球面収差、コマ、像面湾曲、非点収差、歪曲などがある。なお、広義には波動光学的な波面収差も現在では含めている。
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焦点距離
光学系の主点から焦点までの距離。レンズについては、これを有効焦点距離と言うこともある。
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焦点深度
1) 光学系の焦点面の前後で鮮明な像ができる範囲をいいます。
2) 顕微鏡では、鮮明に見える物体空間での光軸方向における範囲をいいます。 -
スポットダイヤグラム
物体から出る多くの光線が光学系を通過した後、像面と交わる点を図示したものをいいます。
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スメアー
スメア―ゴーストや異常な程高いビデオ周波数の応答の結果としてのテレビ画像内での解像度の欠陥で、歪みが水平にはみ出てボケて現れる。
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光学系
物体の結像などを行うため、反射面、屈折面などを、光軸を基準として配列したものをいいます
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光軸
1) 光学系の光源、レンズ、絞りなどの中心を連ねる直線をいいます。
2) 光学系を構成する屈折曲面・反射曲面の曲率中心を連ねる直線をいいます。 -
光波
光という用語を用いる場合に、特に波動性を強調する必要があるときに用いる用語です。
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光路長
屈折率nの媒質において、光の進む道筋の長さlと、その道筋に沿った媒質の屈折率nとの積。光学距離ともいいます。
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作動距離(W.D.)
焦点を合わせたときの対物レンズ先端から試料面までの距離のこと。
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実視野
・顕微鏡で観察できる試料の範囲(直径)
実視野(mm)=接眼レンズの視野数/対物レンズの倍率
(例)視野数24mmの接眼レンズと10×対物レンズの実視野は
2.4(mm)=24(mm)/10
・TVモニターで観察できる試料の範囲
実視野(mm)=CCDカメラの撮像素子の大きさ(縦×横)/対物レンズの倍率
※1/2インチCCDカメラの撮像素子の大きさは縦×横=4.8×6.4(mm)
(例)1X対物レンズの実視野は縦×横=4.8×6.4(mm)
10X対物レンズの実視野は縦×横=0.48×0.64(mm) -
開口絞り
レンズ系において、光線束を制限する絞り。明るさ絞りともいいます
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開口数
光学系の明るさ又は解像力に関連する量の一つです。 屈折率nの媒質中にある光軸上の物点が、入射ひとみの半径を見込む角をαとするとき、開口数(NA)はn sinαとなります。 生物・工業用顕微鏡の対物レンズ100倍の開口数(NA)は、一般的に1.25くらいです。
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可視放射
可視光
可視光線
目に入って、視感覚を起こすことができる放射。光線という概念で用いる場合は、可視光線といいます。 -
蛍光板
紫外線、X線、電子線などを可視光に変換するために、蛍光体を適当な支持体に塗布した板。
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けられ
結像にあずかる光線束の一部が、レンズ、鏡筒などでさえぎられる現象をいいます。
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アイポイント
全視野がケラレなく観察できる、接眼レンズに対する目の位置を表します。
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アッベ数
光学ガラスその他において分散に関する性質を規定する量をいいます。
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位相差
光路差を角度の単位で表したものです。
(位相差)=2π/λ×(光路差)
λ:真空(実用的には空気)中における光の波長 -
色消しレンズ
色収差が補正されたレンズ。
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色収差
光学系によって結像する場合、光の波長によって、像の位置及び倍率が異なる収差。
前者を軸上色収差といい、後者を倍率色収差といいます。